「遠い風 近い風」の紹介

毎週土曜日の秋田魁新報の10面「遠い風 近い風」を楽しく読んでいる。 これには、東成瀬出身の佐々木 桂さん(東京在住、東成瀬出身の詩人・エッセイスト)が4週間ぐらいに1回寄稿しておられる。寄稿を初めてもう3年以上になるのではないないでしょうか。 桂君の実家は、わたくしの自宅のお隣さんであり子供のころから知っており、年に数回は自宅に突然帰ってきて実家の畑作業やら家の手伝いを元気にや り、持ち前の飾らない性格で秋田弁で誰とでもしゃべいりまくっておる好青年である。青年の範疇を過ぎたかな?でも、気持ちは若くて快活で行動派そのもの、 まさしく頼もしい限りである。 詩集、エッセイ集を発行しておるほか、ブログでの情報公開、中央紙や雑誌、機関紙などへの寄稿、特に旅行記事、お酒、食事など幅広分野でのフリーライターとしての活躍は注目されてもおられるようです。 私が、最も気に入っているのが、それだけ中央で活躍している彼が、そうした記事に、必ずのようにご自分の出身地を「東成瀬村」であるとはっきりと記述されておることである。 たいていは、田舎出身者の方はできるだけ伏せておくように思うが、彼はそうしたことしないではっきりと書いておられる。 私は成人式などで、これから社会に出て活躍していく新成人に、いつでもどこでも自分の出身地が「東成瀬村」であることをはっきりといえるような人間になってほしいと言い続けてきました。 その際に、桂君と漫画家の高橋よしひろ君のことを例にして紹介しています。 お二人とも、堂々と東成瀬出身であることを話しておられるようですし、ありがたいと思っている。 昨日、「遠い風 近い風」を読もうと新聞を開いたら、いきなり私が数十年も前に彼に話したことが、書かれていました。 何と「桂君、ちゃんと勉強して、いい大学行けよ」だったそうです。今そんなこと言ったのかなーと思い、なんとなく気恥ずかしい気がしないでもない。 彼が述べているように、勉強なんて楽しいもんでもなんでもない、むしろいやですよ。彼にとっては嫌なことを言う先輩だなーなんて思っていたことでしょう。 しかし、彼はしっかりと著名大学に入り、自分の目指している職業につき一流雑誌の編集者を経て、フリーライターとして大活躍している。 私にとっては、自慢の隣の家の「桂君」であり、東成瀬村にとっても誇りをもって紹介できる存在なのであります。 記事も、肩ひじ張らずに気軽に楽しく読めますし、何よりも楽しくなってくること請け合いです。 また、何よりも、その交際の広さは別格とのことであり、人間性の豊かさは人を引き付けてやまないとの評価ですし、特に日本酒については、半端ではないようですぞ。 両親譲りかもしれませんが、、、、、。

部落長と行政協力員会議

開催できないでいた今年度の部落長・行政協力員合同会議を開催した。 2年続きの豪雪で、部落の要望事項などの把握と決定がなかなかままならないなどの意見もお聞きしていたことから、要望の提出をどの時点出していただくか検討していたことなどでこの会議を開けないでいた。 従って現地調査なども開催できず、村内の部落・自治会には「今年はどうなっているんだ」といった意見も出ておったようであり、議会でもこのことが一般質問で議論となった。 そうしたことを受けて、今回24年度の対応と25年度以降の対応について協議していただき意見もまとまり一定の方向をお示しすることができたと考えている。 今年度はもう一度部落長・自治会長会議を開催することとし、25年度以降は、4月中に部落長・行政協力員合同会議を開催し、村からの新年度事業につ いての協力要請をし、意見交換をすることとし、地域からの要望事項も4月中には取りまとめ、議会、村での合同現地調査を経て、今後の方向と対策をとること とした。 これを受けて、再度部落長会議を開催し、その方向を示し、文書などでの回答を示していきたいと考えている。 これまでよりも密度の濃い意見交換をしより徹底していきたいと考えている。 住民と直接かかわる事業をこうした形で取り込んでいくことは、ある意味では村政の基本にもかかわることであり求められる事業でもあると思っている。 これまでのこの会議の在り方の基本をもう一度確認しあい、良い方向に進んで行けたものと評価していただけるのではないかと思う。

一関から山を越えて

国道342号線整備促進期成同盟会の総会があり一関に出かけた。 総会での議事は順調に進行し、会長である一関市長からは岩手・宮城内陸地震以降復興道路」としての位置づけで整備をしてきておることがあいさつで述べられた。 総会に引き続いて、秋田県雄勝地域振興局建設部長から秋田県側の342号線の整備状況が説明され、岩手県側の担当道路課長から同じく岩手県側の整備状況が説明された。 この道路は、平泉の中尊寺が自然遺産に登録されて以降平泉が爆発的に観光客が増大していることから、宿泊観光客を受け入れる体制整備としての道路整備が今後求められてくるものと考えられることから、この同盟会も当然そうした意味合いから重要であると考えられる 。 我々としてはそうした観点と同時に、春山除雪による恒常的なゴールデンウィーク前の開通には積年の願いであり、ここ数年は秋田県側はほとんど県振興局のご協力で、その期待に応えてくれておりありがたいことである。 一方、岩手県側も努力をしてくださりほぼ同時期に開通しておるものの幾分遅れがちであることは否めない。 そこで、「真湯」以降須川温泉までの間の整備についての計画をお聞きしたところ「長期計画はない」とのことで大変残念な思いであった。 一関市内から真湯までは約35分、そこから急坂で曲がりくねった道路は、観光客からは随分と何とかならないもんかとの話を聞くこともあり、お聞きしたのであるが、現状は厳しいようだ。残念! さらに、一関市が事務局となっている同盟会が4つもあり、構成団体も多少の違いはあるもののほとんど同じでありながら、総会日程の調整に苦慮してい るとの事務局の発言があり、今後検討させていただきたいとの提案があったが、幹事会でも話題にならない突然の発言であり、その真意が不明で困惑した。 この総会には一関市選出の県議会議員が5名もおり、そのうち3名が出席してくださっており、事務局のこの提案に、我々県議はそれぞれの同盟会の趣旨 に沿って運動を展開しているのに、そうした提案には抗議をしたいという、極めて異例の展開になった。もちろん、来賓としての立場からの意見はふさわしくな いとも思うが、との断りを入れての意見であった。 これに対する明快な解答はなく、規約に沿ってよく検討するべきであるとのことで、終わったがどうするのであろうか? こうした提案なのか、単なる発言なのか、同盟会を多く持っている事務局などはよく研究しておかないといけないことであると感じた。 どうも日程調整が難しいことから、何とかして効率的に総会を開きたいと考えてのことでないかと思うが、どうもいただけない運営であった。 そんな思いを持ちながら、山越えの342号を通って来たが、地震以降大分整備も進んでおるものの、屈曲した道路は相変わらずであった。しかし、待避所も多くできており、車線は十分ではないものの途中途中は2車線のところもあり、地震の復旧事業も進んでおった。 緑に包まれた山々のあちこちかでは、地震の影響での地滑り跡が今なお生々しかった。

要望活動に動きまわる

町村会として取りまとめた25年度政府予算に対する要望活動を集中的に行った。 各省庁と国会議員に要望するわけであるが、与党の代表には、幹事長室で逢坂副幹事長に直接要望した。 但し、現政権になってからは、与党に対しては、要望容を限定され二つの省庁だけであった。 これも変な話であると思いつつ、指示に従うしかなかった。 県連の方針か本部の方針なのかは分かりません。 秋田県全体の課題を二つの省庁に絞れといわれてもなかなか難しいですよね。 それでも、副幹事長はニセコ町長出身で地方自治体のことは十分理解しておられ、要望内容についても、話しやすかったし、回答も極めて具体的であった。 TPP参加反対要望についてもよく議論したい、医療の充実、医師確保対策についても現政権になってからは、医師が約700人も増加しているが、政権はどうもPRが下手くそでまずいともいわれてもいた。 介護保険料の増大が自治体の財政基盤を揺るがす問題でもあり、適切な国としての対応を求めたところでした。全体的には理解出来るご回答も頂けたように感じている。 小宮山厚生労働大臣には直接要望出来た。 医師確保対策については副幹事長の回答とほぼ同じ内容でしたし、介護保険料の増大が自治体にとっては重大な財政基盤を揺るがす問題でもあり、適切な国とし ての対応を求めたところでしたが、現在審議中の社会保障と税の一体改革法案が制定されることにより一定の低所得階層で引き下げになる見込みであるとの回答 を頂けた。 我が村の場合、保険料を押さえられている要因として保健師や民生児童委員、社会福祉協議会などのマンパワーの充実にあるように感じていることを紹介したところ、関心を示しておられました。 与党議員との意見交換会では、TPP問題、社会保障と税の一体改革などで、我々が考えていること、あるいは報道されていることとは、かなり違う感覚であることが披瀝された。 政権中枢におられての情報の豊富さと、中央省庁の動向などかなり具体的な内容の意見交換が出来た。 省庁、与党本部、与党議員と与党中枢におられる議員のどこが押さえどころなのか?つくづく考えさせられたし、総選挙後の展望までも極めて大胆にふれられたようにも感じた。 厳しい現実であるようだ。

農業と消費者動向

秋田県町村会では毎年1回この時期に、首都圏でご活躍の著名人の方からご講演をいただき、その後意見交換会を行っている。 今年は、農業ジャーナリスト・榊田みどり氏(秋田市出身)から、「食」の動向から農業への問題提起と題して主に、消費者サイドからの農業に対する問題なと を東大在学中から関心を持っていた統計情報と同時に食事と生活習慣の変化など、幅広い分野から確かなジャーナリストとしての目から論評しつつ解説してくだ さり大変参考になった。 パン食の増加、テーターにない弁当・オニギリ類、レトルトパックなど、いわゆる家庭で炊飯しないことによる米の消費が減少の一途を辿っているのが現実であるようだ。 一方、日本の食品産業と農業の関係は、この25年間で前者は37兆円から83兆円に伸び、後者は逆に9兆円から8兆円に減少している。 また、世代によって食動向が大きく変化しており、1ヶ月の米の購入額は、29才以下では843円、70才以上では2933円となっているとのことであった。 さらには、生鮮野菜と果物の購入額では、生鮮野菜で29才以下では月額912円、70才以上では2413円、果物では前者が272円で後者では1752円となっているとのこと。 逆に、冷凍食品と惣菜材料では、前者が409円、後者では165円となっているとのこと。なるほどと思った。納得であった。 注目すべきは、加工・業務需要のうち特に、トマトでは62%が加工需要としてあり、その動向は輸入割合が年々高まりつつある。 特にトマトの輸入シェアは78%に達している。 そういう観点からすると、東成瀬村の人達はそうした野菜などをたっぷりと食べさせていただける。ありがたいことであり、幸せである。 今後の動向としては、人口減少は、胃袋がへることであり、消費も減少していくことになる。 格差の拡大により低所得層の増加、量販店・外食はすでに、店舗過剰・淘汰時代に入った。 そこから、産地の新たな動きとして取材を通じて感じていることに、食の六次産業化、新たな流通の創出(直売所の潜在力)、アジア市場に目を向けること重要であろうが、足元の100万都市を市場として目を向けることもより現実的であるように感じている。 概要は以上であった。 ところで、講師の榊田氏は「家の光」の記者でもあったようで我が村の仙人修行の取材においでになったこともあるとのことであった。20年以上も前であったようで、話しも弾みました。 また、是非ともおいでくださいと申し上げました。