カテゴリー別アーカイブ: 林業・林政

秋色濃厚の山に異常

    昨日は、決算委員会二日目、集中的に審議が進み午前中ですべての審議が終了した。 数年前から決算にかかわる主要事業など説明資料を丁寧に揃え、資料として提出してきており、さらに毎年度資料の内容についても決算審議の過程で求められている内容を充実させて工夫してきたことから、事前に資料を見て、検討していただくことができ、審議進行に役立っているものと思った。 決算審議の合間に望む周囲の山々の風景は、すっかり秋色が日増しに濃くなってきている。 気になるのが、ところどころに「ナラ枯れ」と思われる赤みがかった樹木が散見されることである。 さらに、今年はもっとすごい現象が現れているのです。 それは、原因が何なのかはわかりませんが、「ブナ林」が周囲の青々とした光景とは全く異常なくらいに茶色がかった景色となっていることである。 その面積が異常に広く、次第に広がりを見せていることである。 ブナ林帯は標高が200mから1,000mぐらいで地域によっては1,400mまでも生育し、地球温暖化とも密接に関わっているようである。 日本の代表的な天然林であり、自然生態系の主要樹木である。 その天然林で確実にこうした現象が見られ広がりを見せているのに手の打ちようがない。 しかし、この現象がわが村だけではないと思うのであるが、その原因は何にあるのだろうか? 写真ではなかなかうまく取れないが、このブログで「まさか紅葉でもあるまいに」で、パークゴルフ場の向かいの山が赤くなっているのに気づき紹介したが、その後どんどん広がりを見せているのである。 担当者に聞いてみると、「ブナ虫」が葉を食べているのであるとのことであり、樹木本体には影響がないとのことであった。 しかし、どうも、虫であるとすればブナの木の下に、虫の「ふん」が落ちているはずであるが、その確認はできていないようである。 関係機関に照会することと同時に、県内の状況、原因、問題点などを調査する必要があるように感じている。 どうも、このところの高温と雨不足などが重なったせいもあるのではないかとも言われている。 あるいは気象変動なのか気になるところである。 それと、もっと別な要因があるのか。 数年前にもこうした現象があったともいわれておるもの、このようにひどい状況ではなかったようである。 そんな山の様子の中で、移りゆく雲は確実に秋の気配。 わずかなにわか雨の後に虹を久しぶりに見た。      

林業政策に期待

全国160万人の会員で組織している「全国森林組合連合会」の会長に、秋田県森林組合連合会会長の佐藤重芳氏が連合会70年の歴史の中で、秋田県から初めての就任をされた。 快挙である。 隣町ながら山林地主としてあるいは森林経営者としてつとにその名声は知られていたし、旧稲川町長としても、また個人的には「異業種交流」の会員としてもお付き合いをいただいておったこともあり、今回その地元での就任祝賀会にお招きをいただき喜んで出席した。 全森連の会長職の役割については存じあげておらなっかったし、どんなものかも知らなかったが、推測するには、国における森林林業施策の策定に当たっては当然全国組織である「全森連」の考えをお聞きすることになることになろうと考えられる。 それはごく自然であると思う。 今回の祝賀会では、光栄なことながら私にも祝辞を述べさせていただく機会があり、恐縮ながら、森林林業施策について、より充実した施策策定が求められているのではないかということを申し上げ、会長として自治体首長経験者として公有林整備の重要性などを、積極的にご提言いただくようご期待することを申し上げた。 特に、森林環境税が、25年度税制改正においてどのようになるのか全国の森林環境税促進連盟加入団体の多くが期待していることを申し上げたところでした。 厳しい森林経営者と多くの森林を抱える山村振興地域にとっては、喫緊の課題であり、そうした厳しい環境下での佐藤氏の会長就任は、ある意味「満を持して」の就任であるようにも感じている。 佐藤氏のあいさつでも、バイオマスエネルギー、環境に及ぼす森林の役割など、抱える課題は大きく大変な時期での就任であるとの認識を強くもっておられた。 同時に、会長職はまさしく国に直結しており、施策策定には大きく係っておることを話しておられた。 そのお人柄で会長には満場一致でのご就任ということであったようで、秋田県にとっても会長にご就任は誠に名誉なことであります。 これから、積極的にそうした発言の場を広げ、大いにご活躍されんことを心からご期待申し上げたいと存じます。 おめでとうございました。

紅葉でもあるまいに?

      このところ標高500メートル以上のところでの活動をしていて気になる風景にあっている。 周りは山また山で、青に近い目にも優しい濃い緑に包まれているのに、一部分がなぜか赤に近い、茶色がかった風景が目ににつくのです。 どうも気になって開会式なんかで、不遜な事ながら隣の人に「あれはなんだ?」と挨拶が終ったあたりで声をかけてみた。 多分、水不足で枯れてきたのではないかという。 ははーそうか、さもありなん、と納得していたら、どうも違うようだ。 ブナの葉が枯れ出しているようなのである。昨年もそうだった、という。 すわ!これは「ナラガレ」がブナにまで伝搬したのだろうかと思ったらそうではない。 葉っぱに虫がついて葉っぱは枯れるが、ブナの木本体には今のところ問題がないようである。 まずは一安心。 しかし、これまでこうしたことがあったのだろうか? 森林資源である広葉樹の元祖みたいな、ブナやナラがもしかして絶えるようなことになったらこれはどうなるだろうかと思えて成らない。 水も空気も山菜も山に生きる生き物すべて、いや我々人間だってどうするんだろうと思ってしまう。 自然の恵みをごく自然に享受している我々人間が、どれほど普段そうした自然現象に目を向けているのか?と思わずにいられない。 「ナラ枯れ病」もある一定周期で現れる現象であると言われているし、それは自然の摂理であり、新陳代謝の表れで会うというが、目にしたブナの葉っぱが枯れるのも、何かの警鐘ではないかと思えて成らない。 しっかりと、広葉樹を育て育成する試みは壮大な構想かもしれませんが、せめてもの現代社会に生きるものの勤めではないかと思っている。

山村振興をブロックで研修

image image 24年度の北海道・東北6県山村振興ブロック会議が、北海道白糠町で開かれた。 会議には、国から4省庁の山村振興担当の実務者にも出席してもらい、それぞれの制度説明と紹介、 さらには制度に対しての問題点、課題、要望などの意見交換が出来るまたとない機会である。 今回は、空き家対策については、このブロック特有の課題として発言があり、超法規的対策が求められたが、どのような具体的な法制度が求められるのか、今後具体的に研究していく必要とのことになった。 村の場合も現在2件の課題を抱えており、後からの懇親会で意見をもらった。 他にも、豪雪対策、国有林面積に応じた交付税措置、水源税対策、固定価格買取制度の継続と見直しの課題、などについても意見交換がなされた。 私からは、過疎債のソフト事業とハード事業の枠配分に配慮、秋田県町村会が計画している情報化事業の共同化に対する支援策、豪雪時の算定基準の見直し、などについて意見を述べた。 白糠町は、釧路から約1時間の距離にある町で、酪農と漁業、工業は食料品製造が主体の町であり、酪農などで課題を抱えているとの町長さんの話であった。 この日は寒いくらいの天気で、炭火を使った魚や貝などの海の幸を焼くご馳走はちょうど良いくらいの天候で、この時期には考えられないことであった。

山村振興事業は重要な地域政策

本年度の第1回目山村振興連盟理事会が開かれた。 折からの梅雨前線の影響もあり、小雨もあり蒸し暑く移動するにも大変だ。 会長が四国高知選出の元防衛大臣・中谷元さんで、これまでの会長は挨拶が終わると帰っていたが、今の会長は最後まで出席していてくださる。 挨拶では山村振興法は地域政策の根幹であり過疎法などとともに充実した制度にしなければならないといったことを話した。 この連盟は現在の政権下でも会長を与党に拘ることなく、選出している団体で、良いのだろうかと思ってきたが、特に問題もないようだ。 土地改良団体などは目の敵にされて、事業予算が半額にされるなどひどいこともあったが、今はそうでもないようだ。 再来年には時限立法の期限切れの年になり、強力な対策をとらなければならないことになりそうである。 念願の有害鳥獣駆除の法制化ができたものの、狩猟免許更新に当たっての手続きが煩雑になるなど問題も出て来ておりそのための必要な条例案が必要になってなきたようだ。 遅くとも12月定例会には議案の提案が求められることになるものと思う。 理事会では、このほか、25年度政府予算に対する要望を決定した。これから年末に かけて政府・与党に運動を展開することになる。 この理事会には農林水産省、総務省、林野庁からもらも出席していただいた。 ここでも、過疎債のソフト事業の活用が悪く、利活用の成果を上げるよう期待していきたいと思っている。