変貌する農業
村内の担い手農家の団体「田畑会(でんぱたかい)」の総会が日曜日に開かれた。
この会が結成されてから20年以上にもなるようである。
村の農業も時代とともに大きく変わろうとしており、しかもTPP参加などと言う得体の知れないような海外との貿易交渉がもろに農業にも関わってきているし、その行方など我々にはどのような方向に行くのか皆目見当もつかないような状況の中で、国民の食生活も大きく様変わりをしようとしている。
毎日の食事でも、このまま安心しておいしくいただけるのか大きな不安もあるように思えてくる。
そんな中にあって、耕作面積が少なく極めて弱い立場のわが村の農業はどのような方向に向かうべきか大変重要な局面に立たされてもいると考えている。
これまでもとり続けてきた村の農業の特性を伸ばす施策、それは手間暇かけて丁寧に丹精込めて作り続けてきた農作物の特徴、自然条件をフルに活用した農業作物の生産拡大などは、当面取り組むべき農業施策の中心であろうと考えているところである。
冷涼な気候と新鮮な農業用水、生活雑排水であっても高度処理型の合併処理浄化槽の全村設置は、厚生労働省の基準をはるかに超える厳しい条件で整備しており、安心して農業灌漑用水としても使用できるように配慮している。
加えて、農地も有機質土壌としての対策として堆肥の投入なども積極的に推進して、根本から安全で安心な農作物の生産に取り組んでいるところである。生産量は少ないが、安全で安心なしかもおいしい農作物であることが次第に定着してきており、静かなブームとなりつつあるように感じているし、確かな手ごたえも感じるようになってきた。
それは、米の食味値でも村の評価は高く、まとまった取引の引き合いが出てくるようになってきておるようで、今後この方向に大きな注目をしたいし、安定した出荷ができるように大いに期待したいと考えているところである。
村でも、独自の農業施策を平成23年度から積極的に導入し、次第にこうした独自施策に対する関心も高まり、活用、利用が確実に増加してきていることはうれしいことである。
また新たな農業に参入する世代も出てきており、こうした意欲ある青年たちにも大いに期待したいし、支援も必要であると考えているところです。
そんな状況の中での、田畑会の総会では役員改選があり、若手の会長が選出され、この会のけん引をしていくことになった。
大いに期待したい。
あまりプレッシャーをかけずに、長い目でこうした組織が有効に機能するように応援していかなければならないとも考えるところです。