生きることの包括支援
秋田魁新報主催の「いのちを守り、いのちを支える」さきがけいのちのちの巡回県民講座in東成瀬村が東成瀬村と東成瀬村のぞみの会、秋田県医師会、秋田・こころのネットワーク共催で開催された。
この運動は、自殺者が全国的にも秋田県がトップということがしばらく続き、危機感を県民全体が持ったことから、その対策として秋田県がその予防対策を取るべく一大キャンペーンを行った。「自殺」という人間の内面的な問題に入り込む難しい対策となったが挙げて各県内自治体が取り組んできた。
その成果は一旦出たものの、再度自殺率が上がってしまい、引き続きこの運動を現在もとっておるところであり、自治体の取り組みには多少の温度差はあるものの真剣に取り組んでいるところである。
わが村においては、平成22年度から「東成瀬村のぞみの会(会長・鈴木春一)」が継続して「いのちを考えるつどい」を開催しているところであり会員数は22名となり大変積極的な活動を展開しているところです。
今回の事業にも積極的に協力をしていただき、約150名もの参加者で大変盛り上がったシンポジュームとなったと感じている。
主催者であり共催者である方々からも、これだけの参加者は19回目になる巡回県民講座では一番盛り上がったものであったと会場からの発言があった。
私は、あいさつでもいつも「自殺」という言葉に抵抗感がありその運動の難しさも併せて感じていることを申し上げてきたところでしたが、今回自殺対策基本法の中で「生きることの包括支援」という表現が法律改正で表記されたとのことであとのことで、これは今後この運動の中心として理解されやすいものとなるものと感じた。
また、わが村での自殺者ゼロがこの10年で3年もあるということは全国的にも特筆すべきことであるとのことであった。
いずれ、こうした運動は粘り強くしっかりと理解を得ながら、相談する環境整備、隣近所の付き合い、あらゆる考えられる対策をとって行きたいと思ったところでした。
コーデイネーターの秋田大学保健管理センター所長の伏見教授からは、高齢者の自殺割合、中でも男性の割合が極めて高いが、必ずしも一人暮らしであることではなく、家族がありながらの自殺者が大きい割合いであることに改めて考えさせられた。家族間の問題もあるようであった。
内容の濃いシンポジュームとなったことを関係者にお礼申し上げたい。