どこからも相手にされなくなった日本としか言いようのない「日本外交」の行き先は全くもって見えない。
大海原に浮かぶ「日本」がものすごい荒波を受けながら、どこからも助け船が来ない、助け船どころか、このときとばかりに、あの手この手の外交攻勢にさらされている現状に、この日本の脊梁山脈におりながら地団駄踏んで悔しがってもどうしようもない。
日本外交が、このところの「尖閣島」問題では完全に読み間違っている、との評価が日増しに強くなってきている。
それならなぜ、そうした評価をしてくださる方々が、事前にそうした論陣を張ってくれなかったのだろうか。
マスメデイアしかりである。
満州事変の契機になった柳条湖事件があるそうですが、その81年目に当たる9月18日に、中国では大規模な反日デモが大規模に行われたようである。
その歴史を前にして、国が個人から尖閣島を買い上げたこと、中国はもともと、土地は「国有」とする思想からするとその行為は理解しにくいであろう事は容易に想像がつく、さらに、中国ではこの10月には新指導部に移行するという極めて敏感な時期にそうした行為に出たことはものすごいプレッシャーであるというし、何もこの時期でなくとももう少し落ち着いてからそうした行動であっても良いのではないかなど、また、アメリカ大統領選挙もすぐそこにきているしアメリカでさえそうした時期に、日中が緊張する関係にあることは好まないこともわかっているはずだという。それも極めて緊張の高まる時期のそうした行為に、相当苦々しく感じているとも言われている。
さらには、「オスプレイ」配備の問題もある。
などなど、数え上げればきりがないとのことのようである。
日本外交は、任命したばかりの中国大使が着任を目の前にして、突然の訃報。全くもってどうしようもない事態である。
現在、日本外交で中国に一番詳しいし、知己のおる方はもう引退した自民党元代議士N氏だけで、後は全くルートがないと断言しておられる著名なシンクタンクの副所長がラジオで解説しておられた。
この方のブログ「ため池通信」をほとんど読んでいるが、実に外交に詳しく、特にアメリカ問題などは特に詳しい、この方によると、アメリカ大統領選はオバマ優勢とはっきりとおっしゃっていた。
その中国との交流のある方のN氏の聞き語りの著書を、ちょうど読んでいるが、実に生々しい表現で現役時代の話を読むことができている。
なるほど、副所長さんの話しがしっかりと理解できるような気がしているところである。
今の政権にはそうした人材は全くおらないと言うことである。
これは憂慮すべき事である。
「読み違いで右往左往している日本外交」などとのんきなことを言っていてはならない気がしてならない。
そうした方のご協力を仰いでも良いだろうと思うが、それも無理でしょうなー。
やはり、外交は一朝一夕にして築きあげることはできないであろうし、お互いにしっかりとした信頼関係があって始めて、静かに着実に進展していかなければならないであろうと思う。
その点、政権交代であっても、当然必要であろうし、それは国民が選択した事実であろうし、それは否定しないが、そうしたこともしっかりと考えた選択でなければならないだろうと改めて強く感じるし、反省もしなければならないだろう。
少なくと、「風」で選挙をしてはならないことだけは確かなような気がする。
選択の中に、「外交」はこれからますます重要な選択肢の一つとしてとらえなければならないことは、肝に銘じるべきである。
中国に滞在しておられる邦人の方々はどんな思いで生活しているのだろうか。
中国経済は、日本の寄与するところも多く、日本企業で働く中国人も大変な数字であると聞く。その方々も生活がかかっているであろうし、決してそうしたデモを歓迎ばかりはしておられないであろう。
逆に、貧富の差が激しく、自国の政府に対する不満、反発も相当あるとの報道も多い。
しかし、現実はそうしたこととは別次元での行動であるようで、訳がわからない。