選挙無効判決
号外も出るほどの衝撃的な、昨年暮れの総選挙における「一票の格差」訴訟における、高裁判決である。
これまでも、数えきれないくらいと言えるほど、司法の場で違憲であるとされてきた国会議員の「一票の格差」がその都度、選挙区の区割りのむずかしさだとか、比例区の問題だとか、小選挙区制度だ、中選挙区だといった問題ですり替えられて、全く是正しようとする国会の姿勢が見られず、その場その場をやり過ごしてきたように思える結果が、いよいよ今回の高裁での判断で待ったなしの状況になったのではないだろうか。
国会での選挙制度改革が進まないこうした状況の中で、訴えられたそれぞれの県選管は最高裁に上告するであろうといわれているが、肝心の立法府である国会が動かないのでは、県選管もいい迷惑である。
いかに、最高裁の判断を待ってと対応を決めるといった議員さんや政党関係者はおっしゃっているが、そんなことででいいのだろうか。
素人の我々でさえ、高裁判断は相当重いように感じるがどうだろうか。
そうした状況の中で、議員定数削減と地方の声が反映されない選挙制度であってはならないと感じている。
これまでも、我々地方が国政において人口の多寡によって議員定数上厳しい環境下の中で我慢してきたことか、そうした現実を考えると、地方の声が反映される抜本的な制度設計ができないものかと、正直なところ強く感じているのも事実である。
今日は、秋田選挙区での同じ訴訟判決が仙台高裁として示されることになっている。
先の総選挙でのこの問題に対する訴訟としては最後の判決になるようであり、大いに関心を呼ぶことにもなるものと思われる。