歴史作家の講演
(講演する林順治さん)
同級生の歴史作家である林順治さんの講演会が横手市雄物川コミュニティセンターホールで開催されるという連絡をもらいでかけた。
林さんは現在東京に住んでおられるが、出版社を退職後は精力的な作家活動をしておられる。出版著書も私の知るところだけでも20以上を数え、しかもその著書も全て力作というか膨大な参考文献をもとにしておりしかも資料を駆使した内容であることから、大作である。
私にとっては正直なところ非常に難解な内容である。
今回出版された「エミシはなぜ天皇に差別されたか」~前九年の役と後三年の役~を中心にした講演であった。
郷土に関係ある歴史小説であり、会場にはたくさんの友人や同級生、歴史に関心ある方々が参加しておられた。
歴史を教科書から学ぶことも大事であるが、違った視点から見直し、自ら考え、研究していく姿勢の大事さを強調されていた。
氏の著書は、必ずしも学会やマスコミから認知されてはおらないが、歴史のなかで、曖昧な学説、判然としない分野での歴史感を述べていることであり、今後もそうした課題に積極的に著作活動に取り組んでいきたいという強い意思が示されていた。
難解な課題の小説でありながらも、氏が述べられていたような視点から歴史を見ると参考になるものであり、単なる暗記をしての歴史ではなく、考え方、見方で新しい歴史感が作られていく。
しかも、今回の副題にある内容は我々にとっても身近な歴史であり、我が村にももしかしたらか関わりのある事実があるのではないかと関心もあった。
雄物川やこの地域全体の地名、山、川と流れ、名字、それに戦略的地形、など多彩な分野に発展していくことによって、深みが増していくことも良く理解できた。
我が村の「仙北道」と古墳、遺跡、などにも関心があったし、その一部には触れられておった。