迫真に迫る「吉田調書」
東京電力福島第一原発事故の政府事故調査・検証委員会が吉田昌郎元所長から聴取した記録が新聞などで公表された。
この記事は、すでにその一部を入手したとして、報道されている一部の新聞記事内容とは、解釈の変更なのか、かなり乖離しており、しかも恣意的な報道の方向性のもとに記事が構成されたのか、あれ!おかしいなー、違っているなーと首を傾げざるを得ないことがこのたびの記事で感じた。
時折、報道の方々より取材を受けて感じるのもそうなんですが、取材を受けたものとしての意向、考えと、実際の記事内容が微妙に違うことがあったこともあり、この度の記事報道内容も、どうしてなんだろうと思った。
どうも取材に当たっても、一定の報道方針があって、その社の方針に沿った取材になっているのだろうかとも感じられた。
調書内容は、昨年読んだ吉田昌郎元所長からの直接取材による門田隆将著「死の淵を見た男」で理解していた内容であり、まことにリアルであり、調書で答えている、一部始終は、氏の苦悩、現場対応の厳しさと、腹を切る覚悟、現場で懸命に事故対応していた職員がおる一方で、政府、会社などの混乱ぶりと、そんな場合の当事者としてのあり方、対応など深く考えさせられたところでした。
先の読んだ本も一気に読んだが、今回の調書も公表されて良かったし、その内容は迫真に迫るもので、所長の本音が語られており 痛快であった。
その後のいろいろなコメントなんかも、どこかピントがずれまくっているのではないか、本質とはかけ離れ、すれ違いというか、調書の内容とは微妙というか、違うことも明らかなようであるように思えてならない。
「撤退」と「避難」でも大きな違いがあるものです。
今日は秋空がきれいです。