一過性でないように

いよいよ国会が動き出した。 安倍総理大臣の所信表明演説があり、これから代表質問へと論戦が続く。 報道などでは、安倍総理大臣が、1回目の総理大臣ではあまり張り切りすぎたそうで、いろいろ後悔もあり、今回はどっしりと落ち着いて構えるとのこと。 ところが、それも参議院選挙までなのかどうなのかは不明ですし、それはわかるはずもなく、じっと見守るしかないのですが、華々しくスタート切った「ロケットスタート」もこのところ落ち着いてきているのか、種がなくなったのかどうなのかはわかりませんが、所信表明演説は発足当初の論調よりも、TPP参加を表明すべきとか、重要な課題は微妙に避けており、外交問題もしかり、結構重要である国政の案件についても、触れないかあるいは、後回しにしている感が強いような感じで受け取られているようで、そうした論調は今後微妙な世論形成につながっていくのではないかと思われるがいかがなものでしょうか。 衆議院の圧倒的多数にも関わらず、参議院のねじれ現象に気を使って、安全運営を心掛けていることは官邸なのスタッフの意向も多きいと思われる。 確かに、多くの経験を踏んだスタッフがしっかりとサポートしていることがどことなく理解できるし、無難な船出であることは確かなようである。 ところが、政策の3本の矢も、具体的にはどうするのか、どのような政策くを打ち出してくるのか、各種委員会など総理に提言する機関も動き出していることでしょうし、それを見守っているしかないのが現状であろう。 2,013年度予算が閣議決定された。 注意すべきは、いつものことながら、財務大臣との予算折衝で地方交付税がまたまた減額されたことである。 小泉内閣での強引な地方交付税削減はどれだけ地方にとって厳しい財政運営を強いられたことか、その結果、職員の削減、給与の据え置き、行財政改革など、それはそれは大変な苦労をして運営してきたのにもかかわらず、今回は退職手当の減額、国家公務員並みの給与引き下げをするために、地方交付税を減額するというのです。 地方6団体もこれには敢然として反対を表明している。 しかし、これとてどうなるのかわからない。最後は従わざるをえないのか。 第一、地方交付税は地方の財源であって、法律でも明確に交付率も決まっているのに、国家公務員給与に比較して地方公務員給与が高いという論拠、比較のし方、認識が微妙に違うと思う。 国家公務員が15%近い手当制度を受けているのに、その給与は算入されないなどいくつかの比較に当たっての矛盾があるように思うのです。 この前も述べましたが、いろんな面での改革を検討し、新たな政策提言をしようとされるのは理解できるが、地方のことを理解できない方々の改革にはどうしても我慢が出来ないと思えてくる。 地方は、職員削減、議員の削減、行財政改革など懸命に努力をしてきたのに、国や国会はいかほどの改革をしてきたのであろうか? これでは片手落ちもいいところではないかと思えてくる。「交付税を減額できてよかったと思っている」と地方の味方であるべき大臣が、どんな経緯があったのかははわかりませんが、一体全体どのような考え方なのでしょうかねー。