病院経営の難しさ

image image 湯沢雄勝地域の中核病院であるJA厚生連合会「雄勝中央病院」の運営委員会が年に数回開催されている。 これにはJA関係の方や関係自治体首長、議会議長、医師会長さんなどが出席して意見を述べ合い、地域医療の中枢機関としての役割、運営のあり方などについて検討させてもらっている。 中心議題は、なんと言ってもここ10数年にもなろうと思うが、医師不足特に内科系、中でも循環器系統、胃腸科系統の慢性的な医師不足は、深刻な経営悪化につながっていることが如実に表れていることが報告されている。 このことは、こと湯沢雄勝地域のみではないもののかなりの秋田県全体としての課題ともなっている。 この一因に、一説には、人口10万人あたり秋田市の医師数は300人、湯沢雄勝では、それが100人と言われているようで、秋田市に医師が集中する、「偏在」とさえ言い換えられるような一つの大きな課題でもあるようだ。 これは一朝一夕には解決手立てはなく、今後も課題として残っていくことのようである。 これから5年後くらいからは、徐々に緩和されるであろうとのことであるが、果たしてそうであろうか? こうした状況の中で、我々市町村も雄勝中央病院改築に当たっても負担金として一定額の負担をさせてもらっているし、協力もしている。 しかしながら、病院経営は医師不足や医師の集中化により、経営は苦しく、その協議に加わっているものの、決定打を見いだすこともなく、情けない想いでの会議出席に、無念さが残るところである。 自治医科大の卒業生が本来的にはこうした課題解決に果たすべきことであろうが、なかなかそうはいかないようでもあることにもわかるように、医師充足問題は日本の大きな課題でもあるように思われる。